はじめよう。美しいあの場所へ、迷子にならぬ様、ワタシへの道標となる様に。

瞳に映る生命の息吹、耳から観える生命の動き、感じる景色。繋がる精神の緒。

脈脈と繋がるこれまでこれからのど真ん中。感じるままに三輪福綴りに記して行こう。


2017年10月21日土曜日

ポレポレ坐 





かわせみ座主宰の人形師、山本由也さんによる
人形展が東中野のポレポレcafeにて今年4年目となる開催となりました。

テーマは
「月」を軸に、舞台が直前に決まり
ご一緒した、HIBIKI KANNA さんのアトリエ近くの
ススキを連れ出すことにしました。
その花言葉も力添えいただくように。

植物を持ち出して踊るようになったのは、今から10年くらい前。
もちろん飾りとしての役割ではなく、ちゃんと身体の一部というか。


ポレポレ坐での舞台では、いつも人形たちが人形師の由也さんが
手にして動かすと、あっと言うまに入魂されるような出で立ちになり
一緒に踊っていると、呼吸の音が聞こえそうなほど。



普段、一人で踊ることが多い中、とても貴重な時間。

今回、Hibikiさんの作られた楽器、ゆう琴と水晶の響きが
とても透明感が増しているように感じられて、さらにさらに、
さりげなくささやかにボウルにタッチしての演奏となっていきそうな予感がしました。

由也さんはじめ、スタッフの皆様、Hibikiさん、asakoさん、舞台を見届けてくださった
みなさんに、感謝が余韻となって響いてきた帰り道となりました。

2017年10月17日火曜日

お彼岸ライブは奥能登 乗光寺さん

9月22日は奥能登に在る乗光寺さんにて
migram(Aki-RA Sunrise・Hiroyuki Matsuhisa)×三輪福の共演となりました。

「水」や「太陽」「星」などの自然界の流れゆく世界を音楽に乗せて
その流れにたゆたう様に舞でご一緒させていただきました。




Aki-Raさんのオリジナル楽器でもある
波動太鼓(Hadouram)など多種多様な民族楽器を体の一部の様に
踊るように奏でていただき、またHiroyuki Matsuhisaさんのサトヴィックヴィーナの
歌うような旋律。

舞台となっている乗光寺さんの寛大な器に乗って
また、
お彼岸と言う、何か境界がなくなる様ななんだかとても懐しいような
温かな場で、音に舞が呼び合うように時が進んで行ったような記憶があります。

今年は、奥能登では国際芸術祭が初めて開催されていて、
街中が忙しい中、時間を見つけていらしていただけた事、またサポートくださった
方々にも心より感謝いたします。

オーガナイズしていただいた、乗光寺さんの見守り力にも感動した夜なのでした。

泊まれるお寺 乗光寺



2017年10月9日月曜日

奥能登国際芸術祭2017






芸術祭の始まりの9月3日早朝、三﨑地区の粟津海岸に表現されている
小山真徳さんの作品「最涯の漂着神」前にて、舞のご依頼をいただいた。

2週間ほど前に、作家の小山さんとご対面すると、小山さんから
「あれ?どこかでお会いしていますよね!?」と思わぬ声がかけられた。
、、、、。
記憶が呼び戻されて、「あの時間」を思い出した。
2年前に、群馬県の中之条ビエンナーレで、私は作家の三宅光春さんの作品に
参加となっていて、ある集落で数日過ごしていた。
その時に、小山さんが同じ集落で作品を展示されていたのだ。

今回の最大の驚きは、小山さんが奥能登で展開された作品の場所が
当初、予定していた場所から変更になったと言う、粟津海岸。
その作品の行く先には、昔海から流れたて来たと言う木造觀音像。
集落の方の夢枕に立ったその観音像が、海に流れついたことを知らせ、
海へ行くと、その観音像が本当に流されていて、またその観音像までの道は
そこだけが浅瀬で無理なく引き上げられたそう。

その観音さまが祀られているお堂に、今年初旬になんとなくふらりと
メディスンドラムを持っていき、一人で奉納打ちをしていたのだ。
まさか、今回のご縁に結びつくとは思いも寄らず。

また、この粟津海岸は、私のご先祖様に御縁深い場所で、私自身もこの
海岸に、赤ちゃんの頃に海水浴に来ていた。

様々な、無駄のない計らいにも思えるこの運びに、もう飛び乗って行くしかないと
言う想いで、初日を迎えた。

静かに、そっとそのセレモニーが開かれると思っていたら、
当日は、まだ夜明け前にも関わらず、たくさんの人が。

お知らせも、2日前ほどにようやくできたみたいで、朝も早いし誰もいなくても
始めましょうねとスタッフと息合わせ。

三﨑地区の区長さん、集落の方々が、当日には、想いを寄せてくださり
松明を灯したり、また集落の太鼓をたたいてくださったりと、
垣根を超えて、全てが溶け合って一つになるような
感覚がありました。

無心で舞ったと思う。

全てが手に取るようにつながり、その繋がり方や、温度や色、リズム、
距離などなどがピタリとどこかでわかるようであり、
それら、全てを手放し、ただ呼吸だけが在るといったそんな感触を
行き来していたような。

舞の終盤、「ここでおしまいだ」と思い、作品から抜け出たら
ご来光が見事に上がっていた後に、ポツ、ポツ、ザアーっと一瞬の雨。
まるで、作品の中に置かれている人魚の涙の様にも思えた。

雨が上がると、また再び快晴となり、
芸術祭りが本当に始まって行きました。

あの海岸で、集まってくださった方々と共に迎えたご来光は
信じられないほどに見事で、温かかった。
集落のおじいさんたちも、その後、海岸へ毎日出ては
「ずっとここに住んでいるけど、あんな太陽見たことがない、本当に
綺麗やったなあ」と口々に語られていると
後で知りました。


作品が出来上がるまで、たくさんの方々がサポートされていた姿や、
見えないところで様々な働きかけをしてくださっている事、
たくさんの感謝が溢れた、ありがたい始まりの朝となりました。


その後、、、
作品の中に置かれてる、人魚さんには
日々、なぜかお賽銭が置かれ始めていて、
また、集落の祭りでは、「ごしょうたい」と言う
儀式も特例で行われました。





その後、集落の方々や、作家の小山さんから
クロージングに再び、舞のご依頼をいただきながら
未だに返事がしっかり出来ていない。

ありがたい気持ちがいっぱいです。


奥能登国際芸術祭は
10月22日まで開催しています。
能登の魅力が増しています



2017/9/3
三﨑地区
粟津海岸
三輪福×小山真徳
「漂着神/祝祭/音連れ/彼方」
ダイジェスト映像