はじめよう。美しいあの場所へ、迷子にならぬ様、ワタシへの道標となる様に。
瞳に映る生命の息吹、耳から観える生命の動き、感じる景色。繋がる精神の緒。
脈脈と繋がるこれまでこれからのど真ん中。感じるままに三輪福綴りに記して行こう。
2020年11月20日金曜日
月詠の楽を終えて
11月3日文化の日
群馬県桐生市にある有隣館酒蔵跡にて、神楽太鼓奏者の石坂亥士さんの螺旋のgrooveシリーズ「月詠の楽」にご一緒してさせていただいた。
会場に前入りすると、スタッフさん一同が設営に色々と工夫をこらせて下さっていた。
この場所、有鄰館酒蔵は、思い返せば7、8年程前に演奏のツアーで宇都宮市に入った歳に参加されていた方から
「とても素晴らしい神楽太鼓奏者のライブがあるのでご一緒しませんか?ぜひ聞いて欲しいし、会ってほしい」と言うことだった。
直感的に今聞いておかないといけない気がして、思わずご一緒させていただくことに。
会場に到着した時のあの情景や空気感をなぜか今も印象的に覚えている。
きっとそれは、初めて出会った亥士さんの音にとっても共鳴したからだと思う。
太鼓と言う概念を潔く貫き、何者でもないようなとらわれない響きだった。
その後、巡り巡って私自身のアルバムにゲスト参加をしていただいたり、ヨーロッパツアーも幾度がご一緒させていただいたりと
ご縁を重ねていく事に。
そんな流れで2020年の夏越しの大祓えの舞台のお誘いを受けつつ、今年は自粛ムードが濃くなって行き延期となっていた舞台が
ちょうど、前日に前橋にて八咫烏神楽に出演することが決まっていたのもあって、自然と今回の舞台が決まって行ったのがリズム的にも
とてもいいモチベーションで挑んでいけた気がする。
迎えた当日。
出番まで本当に何がどう出るかわからないままの、完全なる即興が遂に始まって行きました。
直前の直前に決まったのは、亥士さんから先に出ると言う事だけ。
この日を迎えるまで、前夜はなぜか特に凄まじいエネルギーが意識に舞い込んで来て、ショートしての翌朝本番となりました。
遠くから音が聴こえて来た。
空からは突如激しい雨。
雨音も屋根を大地を打ち鳴らして参加して来ていた。
無我夢中で、踏み入れて行った先に導かれる時空。
空間がひとつに織り成されて行く一粒に心身が自由を得て行く感覚。
亥士さんの音の響きに思い切りダイブして解放されて行く感覚。
偶然か、そこに用意されていた全ての表れが、
わたしの芸能者としての深い深い海の底に忘れていた
かけらが浮上してきて昇華していくのを俯瞰しては確かに目撃していたのでした。
完全にわたしから離れて自由になって行くのを見送りました。
今回、スタッフさん一同本当に気持ちのいい方々ばかりで、やらされていると言うよりは、自ら進んで目をキラキラさせながらそれぞれの役割を一回りもふた回りも広げて取り組まれていて、本当に感動しました。
そして、亥士さんとの舞での関わりは二人だけと言うのは実ははじめてで、あらためて素晴らしい存在の方だと痛感しました。今振り返ると、クラクラします。本当に光栄な機会をいただいたと
感謝で身も心もいっぱいです。
また、遠くから会場へいらしていただいた皆様、そして、ライブ配信でのご参加いただきました皆様
スタッフ一同の皆様
心より感謝申し上げます。
また、いつかどこかで!
追記
今回の舞台では、7月25日に共演された
トランペッターの近藤等則さんの追悼も
少し含まれていたのですが、わたしはお会いすることは出来なかったけれど、確かに天から聴こえてきた
何ががありました。
写真をこちらのアルバムにほんの一部を載せてますが、羽が舞い上がった一枚には
偶然か、亥士さんが空へ向かって何かをしようとしているように羽が象られているように見えている。
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