はじめよう。美しいあの場所へ、迷子にならぬ様、ワタシへの道標となる様に。

瞳に映る生命の息吹、耳から観える生命の動き、感じる景色。繋がる精神の緒。

脈脈と繋がるこれまでこれからのど真ん中。感じるままに三輪福綴りに記して行こう。


2022年7月22日金曜日

舳倉島 奥津比咩神社 


輪島港から船で1時間半程のところにある島「舳倉島」へ
初めて渡った。
島のお祭りが開催されると言うことで、
そのお宮での奉納舞のお声がかかっていたのだ。
氏子さん達、関係者だけのお祭りであり、ご神事。
舞を通しての参列に身も引き締まる思いで
1人船に乗る。
海の道中、七ツ島が見えてきた。
独特ないでたちで海の真ん中に佇んでいた。
360度見渡してもひたすらに群青色の海の中
向こうの方からその島が見えてくると、まるで無人島で
誰かを待っている時の様なそんな感覚。
無人島には行った事はないけれど。
七ツ島を横切りしばらくまた船は舳倉島を目指す。
船の中では昔の海人さんの海のお仕事風景や、島の文化などのVTRが
流れている。とっても非日常に見えるけれど、島の人々にとっては
日常茶飯事。
昔、海女さんをテーマにした振り付け演出をした舞台があって、
この、舳倉島の資料を一部読んだことがあるけれど、
まるで人魚のように半裸でそれは見事に深く深く潜られる。
懐かしい故郷にでも還るかの様な風景。
舳倉島は渡鳥の聖地でもあり、観測所もあった。
そして、印象的だったのが、360度どこも祈りの場が点在していて
素朴で美しかった。
そう、お祭りは奥津比咩神社の境内にて執り行われて
祝詞などの儀礼が終わると、私に声がかかり
無音の中、それは始まっていった。
楽士なしの舞のみの奉納となった。
 波の音、風の音、鳥の声、虫の音、人の意識、場の記憶、、、
さまざまな領域が混ざり合って出会いを確認している。
根源へ繋がっていく。
音がなくなっていく。
舞が始まっていった。
そして、自然に終わっていく頃、
再び音のボリュームが増してきた。
無事、結びを迎え、御同行くださったみなさんに
ねぎらいの言葉をかけていただきながら
場を後にした。

直会を後に、1人一周しようと自転車を借りていると
1人の紳士が御同行くださることになり、自転車でぐるりと一周した。
終始、彩雲が天から見守ってくれているかのような
祝福に満ちた祈りのひとときとなった。

今回のお祭りでは奉納と言うのは初めての事の様で、
お世話くださった方が幾度も、お宮の方へお取次いただいていた事を知り
ありがたい気持ちと共に、全てがスムースに運ばれた事に
心より感謝に満ちた旅となった。








 

2022年7月17日日曜日

暮らしに寄り添う布たち



 

夏が来た

貴重な夏

なんてったてこちらの冬は長いのだ

お日様もなかなか出番がなく待ちぼうけも少なくない

この夏が染めのチャンスとばかりに

リクエストいただく色々を染めるべく大急ぎで染め重ね

いつもこの季節は展示会に出ているけれど いつも目まぐるしく染めては

秋になり、冬があっという間に巡ってきて染め待ちの布たちが棚上げされては長い冬を

じっとこらえて待っている

そして そろそろ灰汁作り 藍建てもしなくっちゃ

セミが一生懸命鳴いている

夏よありがとう

2022年7月14日木曜日

夏至は梅記念日となる


 ちょうど6年前の夏至の頃

梅林とのご縁が結ばれたとき。

今年の夏至は、神奈川県の大山麓にある小さな祠にて、初めてお会いしたミカコさんと

紘子さんの女子3人でお祝いをした。

自然のままにひとときが流れる中、ミカコさんにところに梅おばあさんから一本の電話。

そのおばあさんは、なんと再会を待ち望んだ梅おばあさんだったのだ。

その梅おばあさんが「ぜひ、これから来るように伝えて。今日で梅仕込み最終日よ」との

ご連絡。

予定を自由に残していたのもあり、夏至のお祝いの足で向かう梅おばあさんのもとへ。

何年も前に、そして一度しかお会いしたことがないにもかかわらずしっかり覚えてくださって

いて、なんとも嬉しい嬉しい再会となった。

「梅は翁の様な佇まいでしょ。生半可では出来ないの」と。

そして、在来種の梅の実を持たせてくださり、今年は奥能登へも来てくださるかもしれない!

能登の在来種とおばあさんが大切にしてきた在来種の梅の苗木が出会う時が待っている。

おばあさんの口からは、「梅の神様が結んだご縁だね」と凛とする梅おばあさんからの

とっておきの言霊をいただけた夏至梅記念日!

梅は、無から有へうまれる創造の言霊も持つとか。

今年も梅と共に暮らしの実験が真っ盛り!


感謝